SHADOWS 補足 その2
●高島と瀬崎と浅木のシーンは高島が人のせいにしているだけじゃないのか
また山小屋で瀬崎が言った言葉を過去の屋上で言えというのは無茶じゃないか
確かにここは高島が浅木に責任を押し付けているように見えなくもないなとは思いました。
実際はそういう内容ではなく、事情を知らずに高島のやってることを責める前に、
なぜ高島自身がこんなことをしているのかを考えろっていう内容です。
高島が浅木に「お前のせいだ」の言葉の返答に浅木が「人のせいかよ?」と答えた時点で、浅木が高島のことを全く理解していなかったことがわかった瞬間です。
その後の高島は
『過去を振り返って自身がやってきたことを思い返せ。
それを高島という人間が見ていたら、どう思っただろうかってことを考えろ。
その結果、高島が辿り着いた答えが何なのかもっと考えてみろ。
責めるんなら、高島という人間を少しは理解してから責めろ』
と言ってるわけですが、正直この2人に高島隼人という人間は理解できません。
どの道分かり合えないのに、高島は自分をわかってくれるんじゃないかってどっか期待してるんですよ。
で、過去にも高島はそれを瀬崎に求めてます。
せめて高島の考え方に少しは同意して欲しくて、
必死に自分の考えを相手にわかってもらおうとしてました。
「確かにそうかもしれない」とか「お前の言うこともわかる」とか。
ただ、瀬崎は「許せるわけない」って答えちゃったんで。
これ、高島の人生の方向性が決まった瞬間なんです。
で、瀬崎が大人になって「お前がどんな道を歩もうと友達だ」と考えが柔軟になりました。
自分を理解してもらうなんて無理だと思っていたところに、瀬崎が理解を示したんです。
だから、なんで屋上のときにそう言ってくれなかったかなぁって、つい呟いたってわけです。
この言葉を高校生が言うなんて普通無理です。
なので、高島のその願望は普通じゃ不可能なことなんです。
それを場数踏んできた来栖なら理解できただろうと思って来栖にこだわったという内容でした。
要するに高島はあの一夜を共に乗り越えた瀬崎と浅木にどうにかして自身を理解させたかったんです。
あそこの会話はこの1点に集約されてます。理解させたい高島とそれを理解できない浅木と瀬崎。
ですが、最後にようやく瀬崎が少しだけ理解を示して終わるという内容です。
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